松虫通の由来 ~ 地名の由来を調べています
大阪市阿倍野区に松虫通(まつむしどおり)という地名がある。大阪市西成区の岸里交差点から平野区の平野東口交差点を東西に走る道路で、道路周辺の町の名前にもなっている。
地名の由来は謡曲「松虫」などでも知られる松虫塚(大阪市阿倍野区松虫通1丁目)に由来する。この伝説は『摂陽群談』に見え、その昔に2人連れの旅人が秋にこの地を通ったとき、その時聞こえた松虫の音色に惹かれた1人が松虫を追って戻らなかった。残った1人が探すと草に伏して死んでいたため、泣きながら遺体を埋めて松虫塚と名付けたという。
また『大阪府全志』に載せる一説によると、この地の村娘が後鳥羽院に仕えて松虫局と称し、その後、法然上人に帰依して帰郷して尼となり、庵を結んで生涯を閉じた跡が松虫塚とする。
また一説には小野小町が弾琴の名人とこの地同棲していたが、琴も虫の音に及ばないと嘆いたことに由来するという。